北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0080】MVSA SemiSec Vallformosa (N.V.)

 
ムッサ セミセコ ヴァルフォルモサ(N.V.)
 

 今日は残暑にふさわしい暑さで、なんだか昼間っから冷たい一杯がやりたくてしようがなかった。暑い時間帯であれば不用意に腹を冷やさなくても済みそうだし、夏の風情を堪能しながら冷たいワインを楽しむことも出来そうにみえる。そこで、シャンパンバケツと氷を用意して、安物とはいえ、スパークリングワインを頂くことにした。以前にがっかりしたことのあるメーカーの、ちょっと甘口っぽい(Semi Sec)銘柄を選択した。
 
 グラスに注ぐと、かなり薄めの黄色で残念感満点。しかし泡立ちはなかなかのもので、香りがとても優れている。華やかな花畑の匂いがフワーッっと漂ってくる;シャンパンのような漬け物臭や穀物臭は無い代わりに、非常に瑞々しいフルーティな印象を受ける。もしかして、これはアタリかもしれないと思いながら一口。
 
 呑んでみても、かなり爽やか。カヴァにありがちな金属っぽさが無いわけではないけれども、マイルドな酸味と瑞々しさが先行する。安物なりの美味しさとでもいうのか、サンテロのスプマンテの良さにも似ている。SemiSecという割にはあまり甘みは感じないが、美味いから問題ない。しかも香りが持続し、途中に蜜蝋のような香りすら混じってくる。確かに安っぽいかもしれないが、暑い日にガンガン呑むには必要十分な爽快さがあると感じるし、面白みが無いわけでもない。このスパークリングワイン、確か1500円ぐらいだったと思うけど、だとすれば上出来じゃないか。
 

ワインが優れていたのか、それとも呑む環境と時間帯が優れていたのか、その辺りは定かではない。けれども、期待通りの役割をきちんと果たしてくれたような気がする。暑い日の午後に、キンキンに冷やしたスパークリングワインというだけで既に幸せフラグが立っている。1500円で、やたらと贅沢なひとときをゲットだぜ!