北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0083】Morey Blanc Saint-Aubin 1er cru Les Combes 2004

モレ・ブラン サン・トーバン レ・コンブ 1級 2004
 
 我が家のブルゴーニュ白ワイン探求のなかでは、値段が頑張っているほうの一本。畑の名前まで書いてある。どんな内容なんだろうか?
 
 香りは、なんと線香のようなツンとした匂いとパンの匂いがメイン。どこかしらバニラの匂いも混じっている。味は、さっぱりはしているけれどもさっぱりだけに留まらない、神妙な味。あまりこれまでに出会ったことのないタイプで、レモンやグレープフルーツに喩えてしっくり来るような酸味ではなく、苦みも酸味もどう表現するべきか迷う。苦みと酸味を誇るというよりは、非常にさっぱりと口のなかで切れて、呑み込むまでの暫くの間だけ、神妙な風味で口の中を充たしてくれるような印象を受けた。とはいえ、グラスを眺めている間は、このワイン特有の香りがしっかりとお伴しているので寂しいという感じでもない。
 
 ブルゴーニュのワインにご飯を合わせるのは良いのか悪いのか分からないけれども、夕食のパンとも、秋刀魚の刺身とも、鰯のマリネとも非常に良い相性を示し、料理を負かすでもなく、料理に負けるでもない。ゴツい白ワインなのかなと思って覚悟していたけれど、幸い、非常に上品で爽やかな味のお陰でかなり気に入った。これが美味い。ちょっと高いけれども、確かに良い品だと思う。やたらと風味の強いタイプよりも、こういう、軽やかだけれども神妙な美味しさを楽しめるやつのほうが好みかもしれない。この系統をもっと探そう。