北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0089】Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Les Dames Huguettes Maurice Gavignet 1999

ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ダム・ユグノット[1999]年・ドメーヌ・モーリス・ガヴィネ


 それにしても名前が長い…。フランスの赤ワインにはもともとあまり親しみが無く、なかでもブルゴーニュの赤を呑むのは多分これが初めて。記憶にある限り、ピノノワールは一切の経験が無い。ほんの少し冷やした状態で開栓。
 
 グラスに注ぐと、どことなく淡い、透明感を伴った赤紫色。これをみると、いつものサンジョベーゼやカベルネなどの色の濃さや蒼さがよく分かる。香りはなかなかたっぷりで、ブルーベリージャムとサクランボを真っ先に連想。バニラとチョコも混じっている。僅かなアルコール的揮発臭も伴っている。
 
 味は…入り口は割とゴツく、脂っぽさを連想させるような厚みがあるんだけど、数秒経つと酸味がすぐに出張ってきて、後味はなんともサクランボのよう。おお、これは美味い!前半の脂っぽさのような厚みと後半の酸味が拮抗していて、オツマミのチーズ鱈や蒲鉾との食べ合わせによって微妙に綱引きがブレる感じで、だけれど絶対にバランスを失わない。慣れてくるなかで、タンニンの渋さが途中で膨らんだり、栗の花のような匂いがしたり、楽しみの姿が少しずつ変化していく。軽く頂けるんだけれども貧相には遠く、味と香りがチョロチョロと移ろって幸せいっぱい。確かに、こういう赤ワインは呑んだことがない。もしも、これがピノノワールの標準的な赤ワインなんだとしたら、美味いやつはとことん美味いとみた。
 
 初ピノノワールの第一印象は上々。これなら他のモノにも手を出してみたくなりそうだけど、このあたりは未知の世界。安ワイン道場の師範様が詳しそうなので、思いっきり参考にさせていただこうと思った。
 
 ※安ワイン道場さんに、全く同じモノの記録発見!曰く、「まだまだ」とのこと。もし、この水準で痩せた味なんだとしたら、痩せてないやつはどれほどの水準なのか…ブルゴーニュの赤、楽しみだなぁ。