北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0093】Bellavista Franciacorta N.V.


 ベラヴィスタ・フランチャコルタ・キュヴェ・ブリュット N.V.


 今年のコミックマーケットでの出費が予想外に少なかったことに釣られて、ついつい購入してしまった一本。東京で購入したのでこいつは4000円以上もしてしまっている。この価格帯であれば色んなシャンパーニュが購入可能なわけで、果たしてどこまで迫れるかが焦点。イタリアのスパークリングワインの筆頭格としての実力を示せるか。
 
 泡の量は十分で、細かな泡が勢いよく立ち上る。色は薄いレモン色、濃くはないが、惨めなほど薄いわけでもない。香りは、漬け物系の匂いを殆ど伴わない清々しい系の葡萄臭。あまり特徴は感じられない。
 
 味は、なかなかコクがしっかりしていて苦みとフルーティーっぽさが後から追いかけてくるような第一印象。当初は葡萄っぽい感じかなと思ったけれど、次第にグレープフルーツや夏蜜柑系の風味が目立つようになってきた。香りが清々しいこともあって、呑んでいて非常に気持ちよい。かと言ってコクを完全に欠いているわけでもないので軽すぎるというわけでもない。泡の持ちも良いし、なんだか上品で繊細なスパークリングワインという印象を持った。
 
 確かに品質は相当なレベル。ただし、これはシャンパーニュっぽくない別の飲み物だと思うし、同価格帯のシャンパーニュであればもう少し美味い品があるんじゃないのかなぁ、とか思ってしまった。フランチャコルタがシャンパーニュになかなか勝てないというのは、そういうことなのかもしれない。良品だし、最後まで飽きることなく気持ちよく呑めたけれども、敢えてシャンパーニュを選ばずにこちらを選ぶメリットを痛感するような要素は、ちょっと分からない。イタリア本土で安く呑めるならともかく、日本でわざわざこいつを選ぶ価値があるのかどうか…どうなんでしょう。