北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0118】Chateau Haut-Cardinal 2002 AOC Saint-Emilion Grand Cru

シャトー・オー・カルディナル[2002]年
 
 いつぞやのボルドー赤ワインがとても美味しかったので調達した一本。サンテミリオン地区のもので3100円ほど。グランクリュとはいっても「クラッセ」はついていない。
 
 とりあえず澱を除くべくデキャンタにうつすと、やたらと貫禄のある、墨を連想するような深い深いワインレッド。僅かに茶色っぽさも混じっているかもしれない。香りは、ピーマンのようなうるさい匂いが通り過ぎ、その後にバニラや葡萄やチョコレートの香りが立ち上ってきた。
 
 味のほうは、微妙に炭っぽさが目立ち、澱がうまくとれきっていないんじゃないかと思うような感触。デキャンタに失敗したか?例のピーマン風味も残存していて、そこからようやく葡萄の風味が確かめられるような。あんまりふくよかとは言えず、余韻もピンと来ないし個性も感じない。フルーツっぽさも枯れ果てていて、リッチな雰囲気がどこにもない。カサカサしている。
 
 後半に入って、ピーマンっぽさよりも葡萄風味が上がってきたとは思うけれどもダッシュが足りない。正直、楽しめるという境地には遠い。この作り手さんがダメなのか、このボトルがダメなのか、呑んだ時期がダメなのか、デキャンタがまずかったか。ともかくも価格にみあった成果とは思えないし、これではボルゲリの2000円台でいいやという話になりそう。けれども、たぶんそうではないんだろう、と思っておくことにする。良い作り手さんを探そう。