北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0144】Louis Jadot Pernand-Vergelesses Clos De La Croix De Pierre 2006

ルイ・ジャドー Pernand Vergelesses Clos de la Croix de Pierre 2006
 
 今日の夕食は、アメリカ産チーズと煮干し、カプレーゼ、豚汁、ツナのサンドウィッチ。統一性を欠くこと著しい組み合わせだが、たぶん、赤ワインよりは白ワインのほうが似合いそうだ。このため、少し偉そうなブルゴーニュを合わせることにした。メーカーは有名どころだが、産地はなんだかよく判らない。
 
 グラスに鼻を近づけた時の匂いは、自分の鼻では「気持ちの良いバニラ臭と僅かの漬け物臭、ほんの僅かの酸味」で、お世辞にも薫り高いとはいえそうにない。ただし、開栓した瞬間にものすごいミネラルチックな香りが瞬間的に漂ったことは記憶に残っている。
 
 味は、滑らかな滑り出し。甘みを伴った軽い鉱質が長く残り、爽やかな酸味を伴っている。飲み出しはちょっと寂しかったけど、後味と余韻がふんわりと膨らむので、グラスをテーブルの上に置いた後に舌なめずりをしたくなる感じ。「張りのある」とか「ふくよかな」という雰囲気には恵まれないけれども、染み入るような美味さ。
 
 値段に見合った美味さじゃないなぁ、とか思ったけど、この尾を引くシミジミとしたおいしさって、これはこれでいいものかもしれない。後半になってくると、メロンというよりは瓜のような、どう表現して良いのか判らない匂いも漂ってきた。「美味かった」「お買い得だった」と手を叩いて喜ぶようなワインではなかったけれど、退屈とは無縁な体験ができたと思う。