北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0291】Bruno Giacosa Dolcetto d'Alba 2008

 
ブルーノ・ジャコーザ ドルチェット・ダルバ [2008](注:リンク先ヴィンテージは暫時変化する模様)
 
 いつもアタリの印象の強いブルーノ・ジャコーザの、今度はドルチェットを呑んでみることにした。色は赤みがかっているというより青さが僅かに感じられるような、黒っぽくて濃いワイン色。匂いは相当に強く、小豆風味の生クリームのような匂いが表層に、深く鼻に吸い込むと酸っぱそうなサクランボを連想させるような匂いが奥のほうに感じられる。
 
 口に運ぶと、滑らかなタンニンと凝縮感のある飲み応えがまず来た。口のなかいっぱいにタンニンとサクランボのようなかわいらしい酸味がぶわーっと広がって、けれども酸っぱくて困るというのではなく、柔らかい感触が後を覆っていく。全部合わせるとすんごく柔和。渋みもフルーツ味も相当強く感じられる筈なのに、どれも出しゃばり過ぎることもなく円くまとまっている。
 
 つまみの、胡椒たっぷりなハムサラミと一緒に頂くと、円やかだった酸味が少し強調されて、味のおいしいどこ取りのように。パンとも相性が良く、酸味の合間から甘みがこぼれ落ちてくるような感覚も気に入った。ドルチェットの相場に合致するのかはともかく、とてもおいしくいただいた。