北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0428】Francois Mikulski Volnay Santenots du Milieu 2005

 
フランソワ・ミクルスキー ヴォルネー・サントノ・デュ・ミリュー [2005]
 
 今日の夕食は、兎のテリーヌを載せたパン、レバニラ炒め、ひじきとゴボウのサラダ。うさぎのテリーヌがワインのあてとして優秀そうなので相応のクラスのワインでもよろしかろう、と思って選んだのがこのワイン。
 
 色は、透明感があるながらもなかなかに黒ずんだブルゴーニュ色。匂いをかぐと、揮発性を感じさせるトーンの高い甘い匂いがまず匂って、それに慣れると上等なチョコレートケーキを割った時のような匂いがゆっくりやってきた。甘い匂いなんだけど、ものすごくトーンの高い生意気な気配を伴っていて、上品な洋菓子を連想させる。
 
 口にしてみると、意外なことに熟したストロベリーのような甘い果実味がジュワーッと口のなかに来た。匂いよりもずっと若い感じで、苦みは軽く、渋みもごく軽い感じ。かなり軽いけれども、新鮮で、気持ちの良い酸味と甘い匂いが余韻となって長く残る。この時点では「軽量級イタリアワインの出来のいいやつ」をどこかで連想していた。
 
 ところが30分ほどするとタンニンがのっそり姿を現し始め、口あたりも俄に重くなりはじめてきた!これは絶対に気のせいだろうけど、ワインの色も濃くなったような気がする。そして、ドジョウの蒲焼きをイメージさせる、土というより泥・畑というより田んぼのような、ものすごい匂いがジワジワ吹き上がるようになってきた。果実味や甘さは内に秘めたまま、重装甲をまとったような。
 
 ただし、数時間すると泥っぽい匂いが弱くなりはじめ、酸味が気になるようになったところを見ると、みくるちゃんは2005年ヴィンテージとはいえあまり丈夫な性質ではないのかな?開栓して2時間ぐらいで、ブルゴーニュ好きな誰かと、おいしいおつまみと一緒にいただくのが吉なのか。