北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0461】Louis Chevallier Meursault Premier Cru Poruzot 2007

 

 http://0608tuyo.blog.so-net.ne.jp/2010-06-06-2
 
 この記録をつける前から、中秋の名月(にあたる十五夜)にはちょっといいワインを呑むのが慣習。ところが、昼間暑かったので重いワインの気分でもなく、白の上物は余所に預けてあって呑めるやつがない。で、目に留まったのがこのワイン。ネットで調べても他のメーカー(特にルイ・ラトゥール)ばかり引っかかって、このメーカーのムルソー一級は全然引っかからない。しかもこいつの価格は4000円。ムルソー一級を4000円というのは“安物買いのなんとやら”のような気がするけど、今年はこれで勝負することにした。
 
 色は、ややライトな白ワイン色で割と普通。匂いは、意外なことに南国系を思わせるメロン系が先行して蜂蜜っぽさはその後からついてくるような。メロンというより「樽」が連想される。こてこて、たぷたぷ。
 
 一方、口に入れてみると、匂いとは違って鋭い酸味先行、口あたりはアッサリしている。それなりに甘みやトロみが無いわけではないけど、匂いから連想されたレベルからは程遠い。ただ、酸味と甘みがそれなりに調和していて、それなりにおいしい。いささか貧相だけど。
 
 ところが、開栓して二時間近く経過してくると、「腐った切り株」「シナモンと似て非なる香辛料系の匂い」が匂いに混じってきて複雑にパワーアップした!わけのわからん匂い。呑み始めた時は「これ、適当な新世界のバッタモンじゃねーの?」とかバカにしてたけど、ごめんなさいごめんなさい。少なくとも匂いは見事でお月様に相応しいワインでした。味まで立派なやつを手に入れようとしたら倍以上払わないと無理だと思うので、これはこれで合格だと思った。
 
 ※いつぞやのムルソー一級ポリュゾ同様、温度が高すぎても低すぎても芳香を発してくれない手間のかかるワインだった。それでも出力最大の時は異常にいい。