北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0490】Kumala Pinotage Shiraz 2010

 
クマラ・ピノタージュ・シラーズ
 
 南アフリカのワインは安価の割においしく飲めるやつが多いので、購入価格は680円ながら楽しみな一本。
 
 色は、少し青紫に近いような色合いで、透明度が一応保たれつつも、かなり暗い。液面の様子を見るに、粘性は比較的高めでたぷたぷしている印象。とりあえずおいしそう。匂いをかいでみると、イタリア系とイコールかどうかはともかく、えらくバイオレットな匂いが甘い葡萄臭と一緒に漂ってくる。匂いは強め。
 
 口に入れてみると、匂いがそのまま味になったような、甘さを伴った非常にフルーティーな味で、ものすごく飲みやすかった。葡萄〜!喉ごしや口当たりも滑らかで、渋みや苦味が暴れて回るという感じは乏しく、それらはちょっとしたアクセント程度の存在感しかない。口の中から鼻にかけて、件のバイオレットな匂いが突き抜け、味と匂いが豊かなワインという印象。濃さ加減は割と中庸で、さくさくいける。
 
 コーヒー臭もせず、果実臭でごり押ししてくるようなシンプル系だけど、口当たりも良く、飲み易く、後味もくどくなく、とても気持ち良いワインだった。こんなに美味いワインが680円で手に入るなんて!安ワインの世界の競争率の激しさとクオリティの高さを思って、くらくらした。