北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0494】Hospices de Beaune Beaune Premier Cru 1998 (Nicolas Rolin)(ハーフボトル)

 
!オスピス・ド・ボーヌ ボーヌ一級 ニコラ・ロラン
 (注:リンク先はヴィンテージが思いっきり若く、またフルボトルです)
 
 何かの間違いで手許にやってきた、ちょっと古めのボーヌ一級、ハーフボトル。メーカーはボーヌ修道院という名門とはいえ、13年の歳月にやられていないか(それ以上に流通過程で酷い目にあっていないか)心配に思いながらコルクを抜いた。
 
 開栓すると、コルクの裏にはみっちりと紫色が。そしてボトル側面にも澱がみっしりとついている。色は、古ブルゴーニュってこんな感じなんだろうなぁと予想したとおりの、オレンジ色というかレンガ色がかった、やや透明感を伴った色合い。
 
 匂いをかぐと、腐った切り株のような、いかにも歳を取りましたというような匂いが強く漂ってくる。近い匂いとしては、同じボーヌ出身のこのワインを連想したけど、より蝋燭系&ニスのような揮発性の匂いが強く、腐ったっぽい発酵臭がさらに強く感じられる。
 
 口に入れてみると、コクはあるけど強さは感じない、くったりとした味わい。最初の一口、タンニンがぶわっと来たけれども、じきに気にならなくなり、酸味は円くて引っかかるところがない。果実味はそれなりに残っていて、意外と元気そう。で、後味の段になると、ランブルスコを思い出すような乳酸菌っぽい後味を連想させたり、クッキーのような甘さを連想させたりと、色んな顔を見せてくれる。
 
 ハーフボトルで13歳という、ボーヌ産ワインとしてはたぶん年寄りの部類に入る一本ながら、しっかり楽しめた。古酒だけど全然元気。