北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0513】Joseph Drouhin Grands-Echezeaux 2006

 
ジョゼフ・ドルーアン グラン・ゼシェゾー グラン・クリュ[2006]
 
 このワインは、ボーヌで購入して、クール宅急便で空輸したもの。現地での購入単価は125ユーロ。以前飲んだグラン・ゼシェセゾーが「これが本当に?」という感じだったのでリベンジということで。
 
 開栓直後は、温度が十分ではないせいかもしれないけれども、匂いの勢いは決して強くない。上品で柔らかい、ほんの少し胡椒が入っているような甘めの匂いがする。控えめながら、蝋燭っぽさと発酵系の風味が混じっている。
 
 口に入れてみると、当たりはかなり柔らかい。濃すぎず薄すぎない、柔らかな果実味。フレッシュ炸裂という感じではなく、口に入れて呑み込むまでは控えめで、コーヒー牛乳・ミント(なぜ、ミント?)のようなフレーバーを伴っている。タンニンは限りなく柔らかく、シルキーな呑み心地。で、尻上がりに凄い果実味が来る!つばが出てくるような、カシスみたいな風味がじわーんと来る。呑み進めていくと、苺みたいな新鮮な果実味が炸裂してみたり、コーヒーみたいな香ばしさが割り込んできたり、そのコーヒー風味も、強くなったり弱くなったり。忘れた頃に、タンニンがぶわっと出てくることもあった。そんなにごついワインじゃないけど、顔つきがちょろちょろ変化する。
 
 後半になると、トマトジュースのように濃厚な味わいになって果実濃度が急上昇。どぶのような匂いも混入して、だんだん重い方向に化けて大変いい感じだった。当初は、舌触りと果実味が優れているだけかなと心配したけれど、後半の伸びしろが豊かで、なによりロールシャッハテストみたいな曖昧さがあって退屈しない。ちょっと高いけれど、さすがに興味深いワインだった。当たり年を選んだらとんでもなさそう。
 
 ※翌日、密封容器に移し替えた200mlほどを飲み直してみた。少しだけ酸味が勝ちすぎているような、ややくたびれた印象になったものの、匂いはパワーアップ。どぶのような匂いと蝋燭臭が強まって良い案配だった。