北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0543】Jean Javillier & fils Volnay Caillerets 2005

 
 
 
 このワインは、ヴォルネ一級カイユレとしては破格の4400円で売られていた恐るべきワイン。けれども前回開けてみた時はとても素敵なワインだったので、期待を込めての抜栓。
 
 色を見ると、透明感を伴っているけれども黒っぽい、けれども黒っぽ過ぎずに赤みの差した、おいしそうな色。匂いをかぐと、チョコレートっぽさと揮発性を強く伴った甘い匂いがたんまりと漂ってきて、今回はその後ろから梅のような匂いが混入している。
 
 口に入れてみると、軽いタンニンと一緒に柔らかいコクが真っ先に感じられた。で、滑らかな喉の通りで、喉を通りすぎた後ぐらいから、舌の上にこってりとした甘さと、ちょっとした酸味が沸き上がってくる。二杯目以降になるとジューシーな果物酸味が幅を利かせるようになり、ほんのちょっとコーヒーっぽさ&蝋燭っぽさも漂っている。軽いタンニンがいいアクセントになって(ビリッというより)ピリっと気持ちいい。
 
 果実味と蝋燭臭由来とおぼしき神妙さとチョコ&コーヒーの濃さのバランスが軽めのところでうまく取れていて、なおかつフレッシュで酸味とタンニンが利いていてダレないワインだった。おいしいのは勿論。このメーカーのヴォルネ一級カイユレは、値段の割にはやっぱりおいしい&変化があっていい!記憶しておいて、同じメーカー同じ畑の2009年モノとかが出たら是非ゲットしてみよう。
 
 ※密封容器に保存していた残りを二日目にいただいてみた。さすがに酸味が勝ってきていて貧相な味になっているけれど、苔むした匂いが混じってきて匂いは立派だった。