北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0635】Fernand et Laurent Pillot Chassagne-Montrachet 1er Cru Les Champ Gain 2005

 
フェルナン・ローラン・ピヨ シャサーニュ・モンラシェ 1級
 ※リンク先は一級畑の名称が違ううえにヴィンテージも違います。エチケットは大体こんな感じ、ということで。
 ※生産者の公式websiteはこちら→http://www.vinpillot.com/
 
 今日は久しぶりの出稽古。ブルゴーニュワインを色々と繰り出してくれるお店で白と赤を選んでみることにした。この品は、シャサーニュモンラシェの白一級で、聞いた事のないメーカーのもの。しかも微妙に安かった。よく考えたらシャサーニュの一級白って、これがはじめてだ。どんなワインだろう。
 
 まず見た目は、鼈甲飴っぽい色調の、なんだか貴腐ワイングラヴナーのワインみたいな見た目。で、匂いをかいでみると、実際に干し杏のような匂いがバーンと来て、わずかにハチミツっぽさがあるかないか、という展開。なんだこりゃ?
 
 口に入れてみると、やっぱり干し杏のような甘味と匂いと酸味がまず来る。後味になるとさすがに綺麗な酸味で、ここでやっとブルゴーニュ白らしいかなと思えるけれども、頭の部分はむしろグラヴナーの変態ワインを思い出すようなノリ。この店は、ワインの仕入れと保存に異様なエネルギーをかけている店なので、この店でこういう状態ということは、おそらくこういうワインなんだろう。そのあたりを店員さんに聞いてみると、「たぶん、よその店だともっと熟成が進んでいる可能性が高い」とのこと。また「この作り手はビオな造り手で、ちょっと癖がある。2005年版は、果実味のほうは熟成がすっかり進んでいて、酸のほうはまだピチピチしている。けれども早晩酸のほうも熟成が進んでくるので、このボトルをお店に出せる時期はもう長くない。」とのこと。とはいえこれはこれで美味かったし、ブルゴーニュ白ワインの熟成プロセスとしてこういう状態を呈することがあるんだ、と知れたのは勉強になった。