北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0674】Cookoothama Pinot Noir King Valley 2008

ヌガン・エステート クックタマ ピノ・ノワール
 
 「私はブルゴーニュワインが好きです」と言っているやつが、余所の同品種と違いがわからなかったら、何が好きなのかわけがわからないわけで、ブルゴーニュを知るためには、ブルゴーニュ以外を知らないわけにはいかない……ということで、今日はオーストラリアの品にアタックしてみることにした。それにしても、ピノ・ノワールなのにアルコール度数14.5%って凄すぎ。
 
 じゃあ早速検分……色は、ブルゴーニュの並赤とは似ても似つかない、もうブラック感満点の色合い。暗いながらも透明度が高いあたりはピノ・ノワールなのかもしれないけれど、これを観て旧世界のピノ・ノワールを積極的に連想する人はあまりいないと思う。匂いをかぐと、なんだか獣っぽさが少しあるけれども、それ以前に、ジャムのようなごってりとした匂いが漂ってきて、なにより酒臭い。酒を酒臭いというのも変だけど、とにかく酒臭い。
 
 口に入れてみると、ごってりコテコテした口当たりに強烈な果実味と苦みがやってきて、味のスケールがやたらでかい。酸味とタンニンは相対的に少なめで、ふくよか、パワフル。タンニンがちょっと面白くて、赤ワインよりも柿の渋みを連想させるような、変な粉っぽさがある。けれども気持ちいいわけではなく、単に珍しいというような。まずいワインではないけど、積極的に称賛したいようなワインでもない、とにかく大柄なやつだった。