北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0755】Domaine Marquis d'Angerville Volnay Fremiet 2009 (ハーフボトル)

マルキ・ダンジェルヴィーユ ヴォルネィ・プルミエ・クリュ”フレミエ”[2009]
 

 「同じ作り手/異なる作り手の、同じ畑の、ヴィンテージの違うワインを飲み比べよう」企画として、現在実行中のエリア、ヴォルネ。このエリアの一級畑・フレミエとカイユレを軸にして、色んなメーカー・色んなヴィンテージのワインをこの先チョコチョコと飲み比べ続けてみることにした。今回は有名どころのダンジェルヴィーユさん家の、フレミエ2009。2008とは対戦済みで、近く2010も呑んでみる予定。本当は何年も寝かせて頂くものなんだろうけれど、ハーフボトルは飲み頃の難しいもの&御挨拶ということで、ハーフで続けて呑んでみることにした。
 
 まず、色をチェック。青みがかっていて全然若そう、そして色が黒っぽい。これでヴォルネとは想像できなさそうな濃い色合い。匂いをかぐと、木の枝を切り裂いたような凄い精気と梅のような匂い、それからチョコレートとローソク。なんだかいかにもブルゴーニュな感じ。
 
 口に入れてみると、おおっチョコレートエキスみたいなやつと梅みたいな奴が優勢!前回2008は酸っぱくて水っぽかったけれども、今回はとてもふくよかで果実味が濃く、タンニンは最初はオマケのようで後からジワジワ来るタイプで、柔らかく、角張っていない。これ、ブラインドで呑んだら一体どこのワインを連想しているんだろう?「モレ・サン・ドニ」「カリフォルニアの高いピノ・ノワール」あたりと呟いていそうな……いやいや、そもそもピノ・ノワールってちゃんと分かるのかな?重くてしんどい感じは無いけれども、ヴォルネにしては濃厚で力強く、でも、しなやか。前回の他メーカーの2003もそうだったけど、フレミエって実は結構パワーのある畑なのかな?
 
 飲み慣れてくると、やっぱり植物っぽい脂分というか、ネコヤナギの枝を手で無理矢理引き千切った時のような、ああいう凄味が利いてきて、これはやっぱりいいんじゃないかという気がしてくる。果実の匂いが部屋じゅうに広がって迫力も満点、濃くてチョコレートっぽいけれども、植物っぽさは共通。いい畑なんじゃないでしょうか。とりあえず、同じメーカー・同じ畑の2010と、ニコラ・ロシニョールさん家の同じ畑・同じヴィンテージのものを飲み比べて検証してみよう。輸入元や購入店も出来るだけ揃えて。