北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0858】Thierry et Pascale Matrot Meursault Perrieres 2008

 

 
 今日は在庫ムルソー一級ペリエールを。まず、色はいかにも高級なシャルドネという感じの黄金色、少し山吹色っぽいスペクトルにみえる。匂いはまだはっきりせず、少し蜂蜜、少し若々しいような匂いがする程度。
 
 ところが口に入れてみると、とにかくバターみたいに分厚くて、酸味は控えめ、そしていきなりバタークッキーのような甘さを伴っている。たぷたぷとした図体で後味はとても長い。先日のアルゼンチンのシャルドネとは、このあたりが正反対。二口目からは、クッキーと蜂蜜の匂いが早くも強調されて、おお、これはなかなか。ただ、やっぱりどこかで厚みの欠けたところがあるというか、たまに「水っぽい」と感じる瞬間があって、それが曲者。充実感がだいたいあるんだけど、たまにスポッと欠落して感じられてしまう。
 
 それでも、味と香りの連想力はたいしたもので、腐りかけのチーズ、キノコ、そしてアンズが匂う。このメーカーのムルソー・シャルムも水っぽかったけれど、これも水っぽさは否めなくて、それがどうしても気になってしまう。この畑・このメーカー・このヴィンテージのワインはもう一本あるので、困ったなーな感じ。