北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0906】Beltrand Ambroise Nuits-Saint-Georges 1er Cru "Clos des Argillieres" 2009

 
ニュイ・サン・ジョルジュ 1級畑 アン・リュ・ド・ショー(ベルトラン・アンブロワーズ)
 
 このワインは、前回2008年版を呑んでみて「それなりに立派だけど、物足りないなぁ」と思っていた品の2009年版。2009年といえば、まず間違いのなさそうなヴィンテージ、この良い年のものならもう少し骨があるのかなと思って抜栓。
 
 まず、色は前回よりも青紫色がかっていて、「お疲れモード」にはほど遠い。暗いガーネット色だけれど、不透明というわけでもない、理想的な高級ワインの色?と言いたくなるような。ところが、匂いが残念、くぐもったような感じで、果実の匂いがするかどうかぐらい。
 
 口に入れてみると、うーん、やっぱりあんまりはっきりしない。タンニンはある、果実味もあって気持ちの良い甘酸っぱさもある、少し煙たい、けれどもだからなんなんだ、というような取っ付きにくい感じ。まずい、これは駄目かなと落胆気味に20分ほど呑み進めると……おお!!ローソクの匂いと森の切り株臭を伴ってきて、ワインにニュニュっとした丸みと、それでいてタンニン由来とおぼしきがっしりとした骨格が伴ってきた。これは!いいとこ取りじゃないか!重いワインじゃないけれども、それでいてボリュームが出てきて口の中での存在感は満点、男っぽいワイン。全体的にがっしりとしたワインでそんなに媚びていないけれど、時折甘みが前景に立つことがある程度には愛嬌もある。今回のほうが良く出来ていて、変化も楽しめると感じた。