北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0910】Livio Felluga Terre Alte 2011

テッレ アルテ 2010 リヴィオ フェッルーガ
 
 このワインは、フィウミチーノ空港で出国を済ませた後、ワイン屋をうろついていたら目に留まったもの。日本では8000円〜10000円で取引されることが多かったはずのリヴィオ・フェッルーガの看板ワインが46ユーロ!これをハンドキャリーしないわけにはいかないでしょう。という事でハンドキャリーで日本まで連れて帰った品*1
 
 抜栓した瞬間〜グラスに注ぐまでの間に、米糠っぽさを伴った、シャブリのような匂いが漂ってきた。それはさておき、グラスに注いだ色は普通の白ワイン然としていてあまり印象的じゃない。で、匂いをかいでみると……これはなんだろう、植物エキスっぽさの強い匂いで、樽なのか……メロンのような甘い匂いもするしクッキーのような匂いもするんだけど、もっと植物の茎っぽさを連想させるような成分がずっと居座っている。
 
 口に入れてみると、まず瑞々しさが、そして青リンゴのような甘酸っぱさ→例のメロンっぽさが広がり→鼈甲飴のような甘さで締めくくった!少し樽というか、メロンというかが利き過ぎているきらいはあるけれど、その後ろにはっきりとした酸が控えていて、潤い豊かでワインの身体は軽め。そんなワインなのに、後にはスーッと残るものがある。土着品種・フリウラーノが混じっているためか、後味に、このメロンっぽさに加えて春菊のような苦みが混じるのが独特で、バターでソテーしたような風味も混じる。かと思えば、次のグラスは夏蜜柑の爽やかな匂いと、いつまでも後を引く酸味に満たされていて、全く違った顔つきを見せたりもする。温度が高いか低いかによってもフレーバーがかなり変わるようで、温度が高いと南国風の樽ワインに、温度が低いとソーヴィニオンブラン系のワインの顔つきが強調されるような。
 
 なんだかよくわからないワインだけど、土着品種ブレンドワインなので、そういうものなんだろう。二日目も残そうかなと思ったけれども残りませんでした。複雑で独特な良いワインだと思うけれど、ただ、これで8000円はちょっと無理。5000円ぐらいだったら、イタリア白ワイン的相場感覚からずれてないような気がする。お金のことを気にしないで済むなら十分素晴らしいワインなんだけど、お財布とにらめっこして買うものだからなぁ……。
 

*1:帰国して調べたところでは、今は値下がりしてるみたい。落ち目?