北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0963】Michel Delhommeau Muscadet Sevre et Maine "Cuvee St Vincent" 2012

 
[2012] ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー キュヴェ・サン・ヴァンサン
 
 連日仕事だらけで疲弊していて、濃いワインが呑みたくなくなってきた。もうピノ・ノワールも要らない、なんか軽くて美味い白が呑みたい……と思ったけれど、良い候補が見当たらない。こんなとき、イタリア白ワインがあればいいのだけど、手許に無いからにはしようがない。消去法で、個人的には良い思い出の少ないミュスカデを選んでみた。
 
 香りを確かめると、すごくピュアなマスカットの匂いが。新鮮だ!変な混じり物っぽい匂いも、モスカート・ダスティみたいな雰囲気とも違った、ストレートな新鮮さ。色は薄くて普通の白ワインっぽい感じ。
 
 口に含んでみると、爽やかな酸味がクワーッとこみ上げてきて、鈴のような甘みがキューっと通り過ぎていく。後味も酸っぱくて、疲れた身体に染み渡る。ミネラリー、というよりもカルシウムイオン!と言いたくなるような性質を伴っていて、たぶんこれが爽やかさをブーストしている。そういえば、疲れた日に効くワインには、この手合いが多いような気がする。柑橘類のような、渇きに効きそうな潤いを伴ってもいる。リンク先によると、「カリンやパイナップルの気配も」とあるけれど、実際、言われてそういう気にさせるぐらいの雰囲気はあって、時折蜜の匂いも漂う。1000円のフランス白ワイン、それもミュスカデで、ここまで頑張ってくれると嬉しい。素敵なひとときだった。
 
 ※二日目もそんなにへたらず、軽いところで気持ち良くまとまっていた。涼しげ。