北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0974】Farnese Casale Vecchio Pecorino 2011

 
ファルネーゼ カサーレヴェッキオ・ペコリーノ2012
 
 今日のワインはファルネーゼの品、それもカサーレ・ヴェッキオの名を冠した白ワインで土着品種ペコリーノ。こんなワインは数年前までファルネーゼから出ていなかったはずなので、葡萄の木はまだ若いと思うけれど、まず呑んでみようと思って抜栓。
 
 色は、ごくごく普通の白ワインっぽい色。麦わら色みたいな感じがする。匂いをかぐと、ワインはまずメロンっぽい香りが感じられたけれども、あまりはっきりしない。没個性な、南のほうのワインのようにもみえる。
 
 口に入れると、あれ……口当たりがしっかりしていて、棒のように口のなかで味がジーッと伸びていく。酸味はそれほど強く無いし、ビワのような水っぽさを伴っているんだけれど、ほのかな甘みと一緒に、ふくよかな……というより口当たりの手応えのようなものが優先的に延びてくる。この手応えがえらく長く余韻となって残る。
 
 二口目以降は、匂いのほうもビワっぽい、甘さと瑞々しさを伴うようになって、まあ水っぽいんだけれど存在感が凄い。存在感が凄いけれども、ありがちな「濃くて辟易」みたいなものは感じない。不思議な存在感のある白ワインだった。
 
 ※二日目になると、ビワの香りからさらに膨らんでグァバみたいなフレーバーも漂ってきた。ともあれ普通の白ワインとは少し筋が違うような気がする。棒のような存在感は、少し丸みを帯びて「ふくよか」と感じられるように。