北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1089】Monsanto Chianti Classico Riserba 2009

 
キアンティ・クラシコ・リゼルヴァ[2009]
 
 今日の夕食は豚肉ブロックの赤ワイン煮込みと鶏レバー料理という、我が家にしては赤ワインとの相性の良さそうなもの。でもって、クセがちょっとありそうなレバーにブルゴーニュボルドーをぶつけるのも心配かなと思い、キアンティクラシコをぶつけてみることにした。こいつは初対峙のモンサントというメーカーのもの。ラベルに鮮やかな景色が描かれていて、なんともイタリアっぽい。
 
 で、グラスに注いでみると、いかにもキアンティ系な、少し透明度の悪そうな、黒ずんだ赤ワイン色。ただ、全く不透明という感じではない。香りを確かめてみると、例のキアンティ系にありがちなスミレ系の香りがメインで、これがなかなか強い香りで、チョコっぽさを帯びている。もしかして、オーク樽か何かを使用しているのか、割とはっきりとバニラエッセンス系の香りを伴っている。それとこれは何だろう……植物の枝を引き千切った時のような、一種独特の油脂っぽい香りと、なんだかおかしな例えだけれども古タイヤみたいな匂いが伴っていて、綜合的には、妙においしそうな姿をしている。
 
 でもって、口をつけてみると、口当たりは驚くほど滑らかで、絹のよう。でも、二口目には、キアンティ系にありがちなざらざらした口当たりに転じて、これがタンニンのせいなのかなんなのか、それなりに男前っぽく感じられる。甘みはあるけれども控えめで、ビターな感覚と、甘さ控えめな果実味中心。鶏のレバーには幾らか押され気味になっているけれども、相応に持ちこたえて食べやすくしてくれているような気がする。赤ワイン煮込みとの相性は、全く問題無い。当たり前か。そうこうしているうちに、鉄のような風味を伴うようになってきて、ますます雄々しい姿に。かと思えば、ときとしてザラメ糖のような、陶酔気味の雰囲気になることも。このキアンティ・クラシコ(リゼルヴァ)、良いものじゃないでしょうか。先日呑んだ弟分(キアンティ・ルフィナ)も良かったけれども、格の差をみせつけてくれる立派なワイン。
 
 ※翌日は、残念ながら少し酸味が勝ちすぎた風味になってしまった。まだまだ優れたワインだけれど、昨日のような絢爛さ、輪郭の鋭さは感じない。まあ、文句言っちゃいけないか。