北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1134】Osborne Bailen Dry Oloroso (N.V.)

 
オズボーン バイレン ドライ・オロロソ
 
 白っぽいシェリーとして買ってきたつもりが、開けてみると琥珀色をした物凄く濃そうな液体でビックリ仰天な品。香りは、少しニスやシンナー系のフレーバーと石鹸っぽさを帯びていて、でもその奥からバタークッキーのような甘い香りがほっこりと立ち上ってくる。
 
 でも口に入れてみると安心!爽やかで苦みを帯びた味わいながら、後味にはゆずの皮だけでなくクリーミーで甘い雰囲気が上顎いっぱいに広がってこれが円やかで実に美味い。鋭い辛口には違いないんだけど、それに妙なところでフィットした甘い風味がフンワリ来て、格別の上手さ。酸味は苦みとアルコール度数に隠れていてあまり感じない……と思いきや、口に含んでいるとそれなりに酸味があって、これが味を下支えしているんだということがよくわかる。
 
 で、軽く二杯ほど呑んで終わりにしたんだけど、クリーミーな雰囲気がずーっと残る。歯磨きしてもまだ残っている。でもあまり気持ち悪いものじゃない。ただ、このクリーミーな雰囲気のなかには独特の発酵食品っぽさが混じっているような感じなので、嫌いな人はとことん風味に苦しめられる、のかも。私は気に入りました。
 
 ※二日目。スペイン産生ハムと一緒にやってみると、酸味がキューッと目立って爽やか、どんどん呑めてしまいそうな雰囲気に。これは素晴らしい相性。発酵食品っぽさも遠のいてとてもやりやすい。これはなるほど納得。
 
 ※三日目以降も、飽きることなく飲み進められる。これ、意外と良い選択肢かも。この系統はたぶんまた買うことになりそう。