北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1168】Chateau Laplagnotte-Bellevue 2009

 
Chateau Laplagnotte Bellevue
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 今日はなんだか「呑むと落ち着くワイン」が飲みたくなって、そうなるとボルドーの赤あたりが良いのかなと思い、こいつを選択。見た目はとても不透明で、やや茶色がかっているようにみえる。ただ、グラスのへりをチェックするとそこまででもない。香りは……あれ?結構甘ったるいぞ?ホットチョコレートのようなあまーい香りが来て、その後ろから少しピーマンっぽい刺激と煙草のような埃っぽさが迫ってきた。なんだか期待を上回るような雰囲気。
 
 で、口に運んでみると、香りの享楽性とはうってかわって、実に落ち着いている。最初の一口目は円やかそのもの、上顎側には結構タンニンがビシバシ来るんだけど、舌のほうは驚くほど滑らかな口当たりで、甘さ控え目、果実味もビターでバターな感覚の後ろでじっと待機しているような感じで、出しゃばってこない。出しゃばってこないとはいうけれども、意識をそちらに向ければそれなり果実味はあるし、酸もしっかり感じられるんだけど、そういった要素に図々しさが無い。
 
 それでも、飲み進めていくうちにイチゴミルクのようなエッセンスがあふれ出てきて、じわりじわりと魅力を出してくるような。ちょっとミントっぽくもある。これ旨いなあ、ブルゴーニュ系とは方向性が全然違うけれど、これはこれでジワジワと美味く、だんだんトーンが上がってくるぞ。
 
 ※翌日。テンションが静かなところからリスタート。概ね同じような展開だけど、ホットチョコレートやイチゴミルクを連想させるような「濃い甘さ」は迫って来なかった。できれば二日目のほうがそういうエッセンスが強いほうが嬉しいけれども、これはこのワインに言ってもしようがないことなのかも、とは思った。悪い水準とは感じない。