北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1192】Pierre Damoy Bourgogne Rouge 2012

 
ピエール ダモワ ブルゴーニュ ルージュ [2012]
 
 料理の最後は豚肉をマスタードなどのソースで合えた品。グラスワインには、ロレーヌのシノン・よく知らないメーカーのパストゥグランボルドー格付け五級、それとこいつがあって、「ボルドーはあんまり得意ではないかも」と伝えたらレコメンドされた。よく知らないメーカーの平格ながら、聞けば全部ジュヴレ・シャンベルタン村でつくられているのだとか。
 
 見た目は、ガーネットのように輝かしいブルゴーニュ赤色をしていて、明るい感じ。香りは初手からかなりのもので、梅のようなキューンとした香りに、和菓子系+イチゴミルクのような粉っぽい香りが混じっている。ブルゴーニュよりも、キアンティクラシコあたりでも時々出会うような柔らかさだ。
 
 口をつけるとタンニンどっさり。でも、酸の後味が淡い。上半身はがっしりしているけれども下半身がちょっと弱いワインという感じがする。ただ、数分後には果実味が炸裂してきて随分と旨味が感じられるようになってきた。豚肉との相性も信じがたいものがある。この店、グラスワインと食事の相性がちょっと凄い。果実味が加わってくるとタンニンがプロテクターになって、ガシッとした呑み心地になり、とても美味い。コーヒー&ビターなところも(好ましい意味で)少なく、すいすいはいってくる。
 
 ただ、やっぱり呑み進めても酸が淡いんですよ。呑み干すと酸がプツッと切れてしまう、酸の息の短さ、淡さが「自分の好みではない」。十分美味いワインだけど、ブルゴーニュ2012年問題というか、やっぱりこのヴィンテージを自分で積極購入するのはやめておこう、という思いを新たにした。