北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1200】Bozen Kellerei Bolzano Cantina Weissbrugunder Pinot Bianco 2013

 
カンティーナ・ボルツァーノ・サンタ・マッダレーナ・ピノ・ビアンコ[2013]
 
 このワインは、平均的にハズレが少ないアルト・アディジェ州のワインのなかでは比較的安価な、ピノビアンコ種のもの。それにしてもこの州のワインメーカーの名前はなんだかよくわからなくて、この州独特のマーク(ワインボトルの絵参照)は共通しているけれども名前が微妙に違っている。これも、よく聞く名前の組み合わせ。
 
 それはそうとしてスクリューキャップをあけてみると、色は、ちょっと黄色っぽさを帯びた白ワイン色をしている。若干気泡もあるかな。香りは非常に澄んだ、台所洗剤&石灰岩をイメージさせるような酸っぱそうな感じ&蜜のような甘い香り。このワインの品種はピノブランとあるので、もっと箸にも棒にもかからないものだと思っていたけれども、この時点では結構主張が激しそう。
 
 口に運んでみると、意外や意外、思ったよりも最初のアタックはコクがしっかりしていて、ふくらみの豊かな構成。フローラルな香りを伴って気持ちの良い酸が舌の真ん中を通り過ぎていく。良い意味で苦みもしっかりしていて、飲み応えが非常にしっかりしている。あれっ?ピノブランの個人的印象と全然違うぞ?自分のよく飲むブドウ品種のなかではピノ・グリージョに一番近いような気がする。爽やかだけど、こいつは「こってり」している。後味にバターのような風味すら伴っている。
 
 ただ、ワインの温度を思いっきり下げてみると、あっ知っているシュッとしたワインだ!温度が下がると、思いっきり雰囲気が変わる……ほかのワインもそうだけど、こいつのギャップは相当のもの。こうなると、なんだかピノ・ビアンコらしい味わいで穏やかな性格になる。温度を下げても上げてもそれなり美味しくて、価格を考えるとお買い得かも。強靱なワインではなく、穏やかなワインが欲しい人用。