F.E.トリンバック リースリング セレクション・ド・ヴィエイユ・ヴィーニュ
こいつは、いつも買っているトリンバックのワインのちょっと高いバージョン。見た目は、わりと普通な白ワイン色をしていて何の変哲もない。香りは、アルザスリースリングとしてあまり不思議ではない、植物エキスっぽさを幾分帯びていてオイリーな感じがする。爽やかには違いないけれども、これが凄いかというと……うーん、わからない。
口をつけてみると、おっ!味の雰囲気がちょっと凄い。「少しオニオンっぽさを帯びた酸味で」と駄目っぽいんだけど、こいつはオニオンというより……葱の精気みたいな感じかな?酸の余韻がとても長いのと、口をつけてからは味と香りの両方に石灰岩系の風味が宿ってなかなか石っぽくもある。いつも呑んでいるアルザスの白ワインに比べると、呑み心地が立体的だ。この価格でここまでくたびれるワインとは思わなかった。
このがっちりとした呑み心地と立体感、別になくても「おいしい」んだけど、ワイン飲んべえ的には手応えのあるワインだと感じた。
※二日目も殆ど姿は変わらず。相変わらず野太いリースリングだと感じる。いつものトリンバックリースリングに比べると、はっきり重心が低く、立体的だ。狙い通りのおいしさではなかったのだけど、こいつはとても優れた辛口リースリングだと思う。ワンランク高いだけのことはある。