北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1281】Domaine des Chezeaux Griotte-Chambertin 2000

グリオット・シャンベルタン・グラン・クリュ・特級[2004]年・ドメーヌ・デ・シェゾー
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 今日の夕食はちゃんとしたフレンチ。アミューズいろいろ・前菜としてオマールエビを使ったロールケーキ状のもの・鱧を使った魚料理・カボチャ系野菜スープのようなもの・鹿のワインソース煮込み等で、これはこれとして上等だった。で、ワインリストがかなりぶっ飛んでいて、安いワインで5000円ぐらいから、上はDRCや五大シャトーまで、クラクラしそう。
 
 で、ソムリエさんとあれこれ相談して落ち着いたのが、このグリヨットシャンベルタン。グリヨットシャンベルタンなんて呑む機会が皆無、当初は「ポンソのクロ・ド・ラ・ロシュ1996なんてお願いしてもいいですか」だったんだけど、ヴォルネイが好きですって話をしているうちに「実は、このゼシェゾーのワイン、ポンソが作っているんですよ、どうですか」と勧められ、価格的にもだいぶ楽だったので選択することに。ラベルをみると、確かに「Eleve,Vinifie et en bouteille par le Domaine Ponsot」と表記されている。
 
 まず色。当初はあまり濃くないブルゴーニュ色で、まるで平格ブルゴーニュのよう。香りは……おお、なんかさくらんぼだぞ?!シャンベルタンというにしては鮮烈なさくらんぼ系で、まさに「グリヨット」。それと乳酸系のニュニュっとした香りがついてくる。
 
 口に入れると、まず目が覚めるようなさくらんぼで、びっくりした!そこからふさふさのタンニンと軽い苦みがやって来る。でも、まずは糖度の高いさくらんぼみたいな風味がババーンと来て、これがシャンベルタンかよ、という雰囲気。むしろサン・トーバンの赤ワインに強いタンニンと苦みを負荷したような感じだけど、甘味の伴い具合はなかなかのもの。ただ、この時点では果実味とタンニンが分離しているというか、統合性を欠いているような。でも、こういうガチャガチャは良いワインならじきに統合されるはず。
 
 で、そう思いながら味わっていくと、やはりというか、段々タンニンが果実味と連続性を帯びていくようになってきた。それとドスが利いてきたというか、せりあがってくる迫力はさすがに特級といったところか。なんか見た目も濃く茶色くなってきたような……。ドスは効いているけれども、乳酸が効いているのかニュニュっとした口当たりを伴っているところもあって威圧が過ぎるようなワインでもない。料理とあわせるうちに梅が香ることもあり、ヤクルトみたいな香りが来たり。でも、このクラスのワインとしては香りのスカラー量はちょっと弱いかも。
 
 でも、最後のほうになって香木や森の下草みたいな素敵な香りを伴うようになってきて雰囲気が良くなった。ネギやセロリのような物凄い植物臭もやってきている。もしかしたら、まだワインが若かったのかもしれないけど、価格なりの力はみせてくれたと思う。