北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1307】Domaine Leflaive Bienvennues Batard-Montrachet 1998

 
[2012] ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ 特級畑
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 まず見た目。まあ黄色というか山吹色というか、よくできた白ワインですねーという感じ。そんなに凄い見た目ではないけれども、まあそういうものでしょう。で、香りを確認。ウワーナンジャコリャーワインじゃなくて「香料」の香りだ!ただ、こういう香りがする香料にどの語彙をあてがえば良いのか見当がつかない。でもって、単調なわけがなく、当然、七色の香りがする。
  
 で、一息ついたら、今度は蜂蜜の大理石ですよ!いつぞやのシュヴァリエ・モンラシェと共通点のある、堅さと圧力を伴った蜂蜜の柱がそびえたつような、おいしそうで偉そうな香りが漂ってきた。美味そうじゃないですか。
 
 ところが意外なほど爽やか。酸味が強いわけじゃないんだけど爽やかにまとまっている。それでいて、後味には例の蜂蜜の柱っぽさがずーっと残っている。このクラスのワインだけあってか、ときにはアンズに化けたり、ときには蝋燭っぽさが前面に出たりで、嗅覚が忙しいことこのうえない。すっげぇ、さすが名門がつくる特級だ!
 
 とはいえ、このワインはふんぞりかえり続けるような品ではなく、芸達者ではあるけれども人を威圧するところがない。「俺様はグランクリュなんだぞー!」ではなく、良いバランスを保ちながら寛がせてくれる。これも、17年の歳月を味方につけたから?考えさせられるワインだった。