疲れている日に呑みたいワインの上位に来るのは、フランスワインよりもイタリアワインで、このヴェルメンティーノという品種はそのなかでも筆頭格クラス。
まず見た目。若干気泡が混じっているけれども概ね普通の白ワイン色をしている。香りは、凄く爽やかでラムネめいたやつが仄かににおう。
口をつけてみると、うわっ炭酸飲料のごとき粗い酸っぱさ!それと、石灰岩だか硬水なアクアコンガッサだかを連想するような強烈なCO3系の風味がする。で、この品種のつねとして気持ち良いほど苦い。ワインなんだけど炭酸飲料風のきつい風味が伴っていて、一種独特な世界になっているのがこいつの良いところ。
ところが、飲み進めると少しずつ炭酸っぽさと苦みが辻褄合ってきて、「酸が強いうえにある程度丁寧な」ワインの面持ちに。植物フレーバーと仄かな蜂蜜風味も混じってきて体裁もしっかりしてきた。なにより苦みに独特の旨味があり、そんじょそこらの苦み系ワインと良い勝負をしているのは頼もしい。
※二日目は少しゴワゴワした感触が減って酸味が勝った感じに。前日のほうが良かったけれどもこれも呑めなくもない。