北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1472】Vadiaperti Fiano di Avellino 2013

 

 
 今日の夕食はカルボナーラとお魚のフライ。こういう食事にあわせるワインが無いものか漁ったところ、目に留まったのがニュージーランド産のリースリング。でも、いくらなんでも、リースリングなんて合わないでしょうと思い、急遽、カンパーニャ産の白ワインに変更。これならびくともしないでしょう。
 
 抜栓。うわ、色が黄色い!黄金色といえば黄金色だけど、フィアーノってこんな色じゃなかった気がする。正直、「逝っている」ようにもみえる。ただ、香りのほうは楽しみで、蜂蜜クッキーのような香りと、その奥から新鮮な花のような香りが漂ってきて、そんなにヤバいことにはなっていないような。
 
 口に運んでみると……うーん……ものすごくグリセリンが効いているけれども酸味が乏しい。それより木とか樽とかの風味が優勢。なんだこりゃ。タニックですらある。ただ、しばらく噛みしめるとフィアーノらしいゴワッとした酸味がやってきて安堵。ふくよかな口当たりとおおらかな果実味で、カンパーニャ州のワインとしては異例なほど「ムルソーっぽい」。まずくはないけれども、なんとも不思議なワインではある。そして微妙に居心地が悪いというか、落ち着かないものが感じられて痛んでいるんじゃないかなーと思った。
 
 ※翌日。酸味がさらに弱くなって香りが完全に死んでしまった。ということは、昨日の状態は痛んでいたワインが最後に頑張ってくれた状態だったのかもしれない。これはメーカーの特徴じゃないと思っておこう。