北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1541】Chateau Rieussec 2005 (ハーフボトル)

 
CH.リューセック2005 375ml

 このワインは、だいぶ前からセラーの底に眠っていて、出番が来たので抜栓した。長く寝かせるのもいいけど、こういうワインは、出番がある時に陽の目をみてもらうのが良いでしょう。
 
 まず、見た目はオレンジ色の透明な液体。比喩ではなくオレンジ色そのものといった感じで、当然ベタベタと粘性率が高い。香りは、初手では非常に濃い、和菓子とトロピカルフルーツを足したような、それこそマンゴーとか少しクセのある南洋果物っぽい香りがして、遠い昔に呑んだトカイワインを連想させるところもある。そこから、漆喰やセメダインのようなベタっとした揮発臭、柿、濃厚なバナナセーキ、等々が巡り巡る。
 
 口に運ぶと、柿風味のカスタードプリンのような味わいがゆったりと広がる。甘いは甘いんだけど、妙にさっぱりとしているところがあり、それでいて余韻も果てしなく長い。ずっと喉の奥にワインが残っているかのようだ。このワインには、クセのある南洋果物っぽい香りのなかに、何か暗い雰囲気があるんだけど、味は陽性で、楽しさを帯びている。で、ワインにあるべき酸味は健在。いいですね、辻褄があってます。