モルゴン ラピエール
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このワインは、より上級の品と一緒に手に入れた、モルゴンのワイン。なんと蝋で封印されている(ただし実際は合成樹脂っぽい)。2015をあけるのは早飲みもいいところだけど、二日目に期待で様子見のために開けてみることにした。
まず、グラスに注いでみると、グラスの辺縁がさすがに少し青みがかっている。黒々としているけれども透明感がちゃんとある色合い。香りは、初手ではローヌの赤ワインにありそうな、バイオレット~カシスのようなトーンの高い香りと、ボジョレー系にあって欲しいほっこりとしたチープな匂いが融合した匂いが香り立ってきて、ぎょっとした。それとアルカリ土類金属、マグネシウムとかそのあたりを連想させる、土っぽい香りがどんどこ来る。
口に入れてみると、意外なほどなで肩、甘くて柔らかくてミルキー、でもって、やはり、アルカリ土類金属。凄いミネラルが豊富で、金属っぽい、というより軽金属っぽい風味が口のなかに響く。ただし、これはカルシウムではなく、それ以外の何かを思わせる。乾いた色の土が思い起こされる。
でもって、噛みしめるほど果実味が湧き出てきて、土の風味と一体となって大変おいしい。このおいしさは、アルジオラスのモニカのおいしさに通じているし、こういうワインは元気が出る。早く飲んでもこれだけ美味いってことは、明日はどんな姿になっているのやら。すごく楽しみだ。
※一日挟んで3日目。口当たりが円やかになっている。そして、森の匂いと抹茶の匂いを合わせたような、得も言われぬ、ワインとしては上等の部類に入りそうな香りがこみあげるようになってきた。蜜~ポートワインを連想させる、甘い雰囲気も伴っている。古タイヤの気配すら!
これらは、まったく想像もしていなかった。口当たりが円やかなのに、アルカリ土類金属系の鉱質風味はいまだ健在。考えさせられるボジョレーだ、これは「考えさせられるワイン」ですよ!