北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1568】Marcel Lapierre Raisins Gaulois 2016

 
ラピエール レザン・ゴーロワ 2016
 
 このワインは、先日とても良くて来たモルゴンに遭遇してびっくりした、ラピエールが作っている格下のがぶ飲みワイン。とはいっても、全部の葡萄をモルゴンの区画から摘んでいるというので、どこか、モルゴンらしさのあるがぶ飲みワインであって欲しいところ。少し冷やしてから飲むことにした。
 
 まず見た目。明るい!そしてショッキングピンクみたいな、異様に明るい色彩を帯びていて、蛍光塗料でも混じっているんじゃないかと思うような、明るい色合いをしている。香りは、すごく粘土臭い。嫁さんは「このワインは納豆臭い」と言っていたけれども、ただの土とか、いつもの森の下草とか、そういう比喩ではなく、もっと臭くて独特な、凄い匂いを宿している。
 
 口に含んでみると、そんなに濃くないアタック、でも滋養たっぷり、こってりとした口当たりで、タンニンは非常に柔らかく、果実味がじわじわと口のなかにこみあげてきて、後味の段になると「うめえなあ……」としか言いようがない。
 
 ※二日目も、初手では納豆のような臭みが感じられた。これがこのワインの弱点なのか。ただ、そこを通り過ぎれば円やかな口当たりで元気の出そうな滋養たっぷりなボジョレー-ガメイ系のワイン。スミレのような香り(ただし、イタリアのキアンティ系のそれとは系統が違う、語彙力が欲しい)もたっぷりとしていて満足感がある。たいへんおいしくいただけた。