まず見た目は、ヴォルネとしては比較的濃くて暗い部類なんじゃないかというような。香りは、湿ったチョコレート&梅系のフレーバー。若く、あまり香り立ってきているとは言えない感じ。
口をつけてみると、これがなんとも軽い。すっごく軽い。アセロラっぽさを帯びた軽い甘味と、かなりふさふさとしっかりしたタンニン。軽いワインのボディにこのタンニンは、あまり良い組み合わせではないような気がするけど、無茶苦茶熟成させればなんとかなるんだろうか。とりあえず、これはすぐに飲めたものではなさそうなので、試飲ぶんも含め、残ったワインを6時間放置することにした。
待ってみた後、森の下草のような香りがしっかりと漂うようになり、タンニンの剣呑さがだいぶとれて、飲み心地がツヤツヤしてきた。ピノ・ノワールなのに蜜を煮詰めたような熱っぽい香りも伴っている。
※二日目。果実味が強まり、鉄っぽく力強い調子になってきて、ああ、カイユレだ、カイユレが来たぞという感じ。ヴォルネの一級ワインのなかでは、カイユレはいつも二日目にこんな姿になる。でもって、初日と同じく、蜜を煮詰めたようなあまーい香りを伴っている。2011年はあまり良いヴィンテージではないという話をきくけれども、まだ眠らせておいてみよう。