北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1600】Domaine La Pousse d'Or Chambolle-Musigny 1er Cru Les Feusselottes 2011

 
プス・ドール シャンボール・ミュジニー 1er フスロット 2011
 
 1600本目の記念に何か良いワインが欲しくて、ゴソゴソ探し回ったけれども、なんだかちょうど良いワインが見つからない。1000回とか1500回なら、誰がどう見ても立派なワインを連れてきて良い気がするけれども、100回増えただし……と思ったら、いわゆる早飲み系とおぼしきヴィンテージの、記憶にない一級畑のワインが見つかった。これに決定。
 
 まず見た目。明るいピノ・ノワールで、透明感もあり、少し朱色方面のカラースペクトルでまずまず輝きがある。香りを確かめると、チョコレートのような香りがストレートに鼻腔に飛び込んでくるけれども、こいつにはミネラリーな感覚が伴っている。カレラのミルズに少し似ている。同じヴィンテージ、同じメーカーの、このときのヴォルネ・(エン)カイユレと比較すると、はっきりと香りが強く、甘くて豊かで、ミネラリーなためか品が良いと感じる。
 
 口をつけると、やはり弱めのアタック。しかし、その数秒後にはちきれるようなストロベリー系の果実味がパーッと現れて、数秒後にまた消えていった。ストロベリーに、少しアセロラっぽさを足したような軽い甘味が長く続くようになる。ここでも、ほんのりとミネラリーな雰囲気がついて回って、一定の雰囲気をつくりあげている。
 
 飲み進めると、ローソクのような匂い、いや、蜜蝋か?……それと香木、香木っぽさが加わってきた!飲み心地がミルキーになってきて、とても親しみやすい。煮込んだ小豆のような雰囲気もある。ブルゴーニュ中枢部北部(コート・ド・ニュイ)っていうより、よくできたヴォルネイじゃないかと思ってしまうけれども、世間的には逆でヴォルネがシャンボール・ミュジニーに近い、ってなるんだろうか。飲み始めの時期は、ヴォルネのよくできたワインに劣るとさえ感じたけれども、だんだん辻褄が合ってきて面白くなってきた。
 
 ※二日目になると、親しみやすさから始まったけれどもやがて失速、つまらなくなってしまった。ということは、このワインの潜在性は乏しかった、ということか。ここにきて、2011年の良クラスブルゴーニュの非力さを感じることが多いのは、やっぱり、このヴィンテージはバッドということなんだろうか。まだ自宅に残っていたような気がするので、赤については、処分してしまおう。