北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

ワインの記録が1700回を超えた

 

 
 今更なんだけど、最近、「シャルドネって最強の白ワインじゃね?」とまではいかなくても「シャルドネの世界を巡っているだけで一生必要なんじゃね?」的な気持ちになることが多くなった。もちろん、リースリングの高級品とか、イタリアの土着白ワインにも心惹かれるのは変わらない。でも、シャルドネという品種の柔軟さ、節操のなさをもっと知りたいと思うようにもなった。
 
 本家ブルゴーニュシャルドネだけでも、さっぱりとした口当たりと爽やかな美味さでバランスを取った平格&マコン型、とにかくミネラルがあって細身のシャブリ型、ふっくらとして人をたぶらかすムルソー型があって、新世界のシャルドネだって、バター味の豊かなタイプ、フランスに近いバランスタイプがある。チリワインのシャルドネは完全に独立した世界のように感じるし、南仏やシチリアシャルドネはトロピカルで肉厚なやつが多い。で、イタリア中部~北部でつくられたシャルドネは、うまく言えないんだけど、フランス型のようでやっぱり違うような気がする。
 
 こんなに有名なぶどう品種だのに、こんなに表情が違うワインができあがるシャルドネは、なんてワイン初心者泣かせなんだろう。こいつのせいで、「ワインはとらえどころがない」って諦める人もいたりするんじゃないだろうか。さりとて、各地のシャルドネの典型をみんなが知るなんてこともなさそうだし。
 
 シャルドネは間違いなくおいしくて奥の深いワイン品種だけど、「俺が好きなシャルドネ」の個人差も大きそうな品種だ。「みんなで一番好きなシャルドネを持ち寄りましょう」会をやったら面白そう。自分なら……酸っぱくて清々しい匂いのするやつを持ち寄りたい。