北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1708】Maison Joseph Drouhin Domaine des Hospices de Belleville Morgon 2015

 
モルゴン ドメーヌ・デ・オスピス・ド・ベルヴィル [2015] ジョゼフ・ドルーアン
 
 まず見た目。グラスに注ぐ際には、なんだか青紫色がかった、ボジョレーっぽい色彩とみえたけれども、グラスに入れてみると、意外とダークな色彩で赤茶色っぽくもみえる。グラスの辺縁も青みがかっている気配はなく、透明感のあるよくある赤ワイン、といったところ。香りは、チープな駄菓子のような香りと、梅線香系の香りが別々のタイミングで匂ってくる。
 
 で、口に入れると、初手からミネラリーいっぱいの濃いボジョレー(ガメイ種)系。モルゴンにありがちなアルカリ土類金属っぽい風味がこみあげてくるんだけど、凄く風味が濃い。ドルーアンって、割と軽々とした飲み口が多いと思っていただけにこれは意外。どういうつもりなんだろう。ただ、チーズ&じゃがいもや豚肉料理と一緒に食べると、酸味と苦みが強調されてまずまず食事に付き合ってくれる。それでも苦みとアルカリ土類金属風味がきつくて楽なワインではない。「ドルーアンは早飲み」ってイメージがあって抜栓したけれども、さすがにこいつは長熟型で2015は早すぎたのか?
 
 とはいえ、1時間ほど経って来ると果実味がほっこり膨らんできて、豊かなボジョレーらしくなってきた。そこにミネラルが加わってなかなか良い。それでも酸味が変に強すぎて辛いところがある。明日になったらもっと酸っぱくなっているかも。模範的なモルゴンと言うにはアンバランスかも。
 
 ※翌日。酸っぱいなりにワインとしての辻褄があってきたというか、適度に減った苦み、こみあげてきた果実味、例のアルカリ土類金属、そして森の下草のような風味と乳酸系と思いたくなるミルキーな口当たりで旨い。ということは、早飲み系の多いドルーアンとはいえ、モルゴンはちゃんと熟成させて飲むべきってことなのか。しかし、この価格帯のモルゴンを長く手元で寝かせるのは無理。もうちょっと高いモルゴンでさえ、早めに飲んじゃうしかないのに。これは、巨大地下室とか持っている人向きなワインなのかも。