北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1791】Kellerei Tramin Gewurztraminer 2017

 
ケラーライ トラミン ゲヴュルツトラミネール
 
 有象無象の溢れかえるイタリアワインの世界にも比較的品質が安定しているエリアがあって、その一つが、イタリア北東部の東チロル地方トレンティーノ=アルトアディジェ州。このワインはそこでつくられたゲヴュルツトラミネールなので、手堅い品であって欲しいところ。
 
 まず見た目。ちょっと緑色がかった、かなり濃い黄色っぽいワイン。この品種としてはあまりおかしくない。香りは、ライチの匂いに、ちょっとラムネがかった涼しい香りがしてすがすがしい。
 
 口に運ぶと、やはりすがすがしさ満点、ライチにコクのある甘味。イタリア固有品種で親戚筋の「トラミネール・アロマティコ」に近いかも。ぷんぷんと匂うライチに、ラムネのような涼しさ、あとわずかに微炭酸めいたものがあるのもいい。安物のゲヴュルツトラミネールにありそうな雑味が感じられずスイスイと進む。糖度も意外に低めなんじゃないか、このワインは白ワインとしては甘味があるけれども、そこにキツい感じがない。ワインに緊張感と集中力があると思う。ぴん、とした飲み心地のゲヴュルツトラミネール。
 
 ※翌日になると、メッキがはがれたように普通のゲヴュルツトラミネールになってしまった。集中力も緊張感もなくなり、ラムネのような涼しさもどこかへ。これは初日に飲んでしまいたかった。