今回でワインの記録は1800回。ここまで来ると保守的になるというか、自分の好みがだいぶ見えてきたせいで御用メーカーが絞れてきた感じがある。「もうわかったよ」という感覚が「知らない世界を知りたい」よりも勝ってしまう堕落した100回だったと思う。とはいえ、同じワインばかりアップロードしてもなんなので、今後は御用メーカーのワインをときどき省略し、一ヶ月あたりの投稿数を減らす、かもしれない。
とはいえ、御用メーカーができあがること自体は進歩なので、今回は、ここにまとめてみることにした。このワインログなんて見てる人は少ないとは思うけれども。
ボルドー(週末級)
シャトーラネッサン:ちゃんとしたボルドー。手堅い。こいつはリピートしてもいい。
シャブリ(週末級)
ドメーヌ・ウィリアム・フェーブル:ドメーヌ、という但し書きのついたここの平格シャブリは安いとは言えないけれどもハズレが無い。でもって、毎年のヴィンテージで顔つきが違っていて基準ワインとしても信頼がもてる。格下のメゾン・ウィルアム・フェーブルも悪くないけれど、クオリティには歴然とした差がある。ここのシャブリ一級も面白い(好みではないけれども)。売っている店も多いので買うのにあまり困らないのも◎。
ブルゴーニュ赤
ミシェル・ラファルジュ:価格とクオリティを考えると、たぶんヴォルネでも最高レベルのメーカー。いや、他だってそりゃあいいですけれども、移ろいやすいヴォルネのなかでは、安定性はここが一番じゃあないか。週末級の、平格ブルゴーニュ赤も旨い。安い……とは言わないけれど、高騰するブルゴーニュのなかではヴォルネらしさを大切にした、それでいて安定性を有するありがたいメーカー。
コント・ラフォン:まあ高いんだけど、白のめちゃくちゃな値上がりに比べると、ここの赤ワインの良さはまだ注目されていないほう。たくさん買って、地面に埋めて10年ぐらい待ってみたい。
ジョセフ・ドルーアンとフェヴレイ:お手頃平格ブルゴーニュでは、頼りになる。イオンに売られていることもある。気取らないけれどもブルゴーニュ。
ブルゴーニュ白
エチエンヌ・ソゼとドメーヌ・ルフレーヴとコント・ラフォンの白:高い。素晴らしい。実績もある。でも高いからなるべく買いたくない。でも買いたい。高嶺の花。
ルイ・ラトゥール:下っ端はヴィンテージが悪いとつまらないが、上位陣は見劣りしない。ここの赤はあてにならないが白の中堅以上はあてになる。白の中堅以上についてはわりと教科書的なのでは?
ボジョレー
マルセルラピエール:モルゴン系列はすごくいい。こってりしている。がぶのみモルゴンですらなかなかのもの。
ローヌ
この地域のワインは全体的にハズレが少ない。ギガルの平格だって旨い。価格とクオリティのバランスでは各メーカーのジゴンダスが好みで、常時4本ほど待機させておくと幸福度があがる。
アルザスとシャンパーニュ
大手で構わないのでは?追いかけるのをあきらめた地域。
ランブルスコ
カビッキオーリ・ランブルスコ・アマビーレ:価格とクオリティを考えると、甘口はこれが突出していると思う。他は別に飲んでも飲まなくても。辛口は、メディチ・エルメーテのコンチェルトが手堅いけれども値段がやや高い。発泡赤ワインとしては、価格なりのものはあると思う。
トスカーナ
ミケーレ・サッタ:値段の割にはちゃんとしている。赤のピアストライアが特にいいけど、白も美味いし安い赤も美味い。ミケーレ・サッタはボルゲリ地域の良心だと思う。
キアンティ・クラシコ系なら、中堅ならフォントディのキアンティクラシコか、フォヌテヌトリのキアンティ・クラシコか。安物ならグラーティのキアンティ・ルフィナか。ポッジョピアーノのワインも割とお買い得。
アマローネ
マァジとその眷属のヴァイオ・アルマロンはいい。コスパのいいルイジ・リゲッティ、品質の優れたアッレグリーニは信用することにした。テデスキも良かったはずなのに今はなかなか売ってない。アマローネよりも格下のヴァルポリチェッラ・クラシコは、アッレグリーニなら買ってもいいかも。
ソーヴェ
ピエロパンとアンセルミが指標。イナマ、ジーニもまずまず。でも価格とソアーヴェらしさを考えるとピエロパンが一番やさしい。もしピエロパンの品が合わないなら、たぶんソアーヴェ系自体が合っていないので二度とソアーヴェ系を買わないのがいいような気がする。
サルディニア
安物ならセッラ・エ・モスカ。いいやつはアルジオラス。飲める1000円台のワインはサルディニア島に結構ある。無名なのはありがたい。シチリアよりお得。
ヴェネチア・ジューリア州
少し値段があがってきたけどイエルマンは安心。安くあげるならストッコ、ただし安いので安いなり。この州でしばしば作られるへんてこワインのなかでは、エディ・カンテが私の御用達。いろいろ飲んだなかではカンテが一番安定している。
そのほかの地域
イスラエルのゴランハイツワイナリー:そのほかの地域のなかでは、ほとんど無敵。中東情勢の関係で入手できなくなったらがっかりしそう。カリフォルニアワインはだいたい買って後悔しないけれども、価格とクオリティがだいたい比例していてわざわざ買うかといわれると迷う。
以上が、うちの定番たちだけど、ここから意識して定番を外したワインに冒険してみたいかな、とも思う。来年はもっと知らないワインを買ってみたいところ。