北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1851】Domaine Galevan "l'Esprit Devin" Cotes du Rhone Villages 2015

 
2015 コート デュ ローヌ ヴィラージュ ルージュ レスプリ ドゥヴァン
 
このワインは、ローヌ地方でつくられた見慣れないワイン。とりあえず「Cotes du Rhone Villages」とあるので、一番ベーシックな格付けなんだけど、妙な名前がついている。はたしてどういったワインなのか。
 
 まず見た目。かなりどす黒い。やや青紫がかっているかもしれず、静脈血を思わせるところがある。香りは、梅系線香。梅の花の匂いもあるんだけど、加えて線香っぽい煙たさがある。安ボルドーにありがちな「煙突系」「インク系」よりも線香っぽい。
 
 口をつけると、もんのすごく濃い、ジャムをとろかしたような果実エキスが来た。そこに鉄っぽさが伴っていて、口のなかに錆びの風味が広がるかのようだ。タンニンによる渋みもしっかりあるけれども、果実エキスのジャムっぽさと鉄っぽさに圧倒され、そこに意識が行くのは二番目三番目といったところ。大柄できついワインだった。
 
 二日目。やたら円やかで、ちょっと舌触りがザラザラする。飲みやすくなったし、こっちのほうが好み。で、ワインボトルをよく見るとすごい澱が溜まっていて、途中からは濁ったワインになってきた。この感じだと、このボトルは温度の高い場所に曝されていた可能性があるかもしれない。もっと妥当な熟成プロセスを経ていたらどうなっていたんだろうか。