北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1854】Ferrari Brut (N.V.)

フェラーリ ブリュット
 
 元号が変わって最初のスパークリングワインは、イタリア産のスプマンテ*1のなかではシャンパーニュの代替品としてすごく信頼しているフェラーリ。昨今、シャンパーニュはふざけんなと言いたくなるほど値上がりが進んでいて、このフェラーリもやや値上がりしてしまったものの、まだ何とかなる範囲。今回は3000円を切った値段で売られていたので保護することにした。
 
 まず色。黄金色なんだけど、あまり山吹色に傾きすぎるでもなく、かといって白っぽすぎるでもなく、なかなか中庸な感じ。で、細かな泡がぽこぽこと浮かび上がってくる。香りは、イースト系の香りにほんのり漬け物とリンゴも加わってなかなか豪華かつバランスがとれていて好感が持てる。
 
 口をつけてみると、しっかりとした漬け物と苦みがある。さすがにそこらの安スプマンテとはちょっと違う感じで、そこにメレンゲやケーキのようなお菓子系の風味を若干伴っている。果実味と酸味はもちろん十分だけど、風味が強すぎて辟易するようなところがなく、あまり重くないところでワインの帳尻を合わせているあたり、新世界系のスパークリングワインとは差別化ができている。シャンパーニュの代替品系としては、「軽くて華やかなシャンパーニュの代替」という感じがするので、比較すべきは(大手シャンパーニュメーカーであれば)マムあたりだろうか。価格に見合った構成でありつつ、イタリアらしさを忘れないあたりは秀逸。つくづく、いいスパークリングワインだと思う。
 

*1:注:スプマンテとはイタリアにおけるスパークリングワインの呼び名