北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1881】Domaine Michel Guillard Gevrey Chambertin Vieilles Vignes La Platiere 2012

 
ドメーヌ・ミッシェル・ギーヤール ジュヴレ・シャンベルタン ラ・プラティエール [2012]
 
 このワインは、前回、なかなか良い仕上がりだった小さな作り手のジュヴレ・シャンベルタン。
 
 まず見た目。赤茶色っぽい見た目で、コート・ド・ニュイらしいやつ。香りは……すんごく梅っぽい。酸っぱそうだぞこれは。その奥から、木工所のような匂いと、ちょっとマジックインキっぽい香りが混じっている。前回はこんな感じじゃなかったような気がする。しっかり確認してみるとチョコレートっぽい匂いや腐った切り株みたいな匂いもあり、村名格としてはそれなり揃っているものは揃っている。それらが混じって、ときどき高いお香みたいなよくできた塩梅になることもある。
 
 口をつけてみると、まずまず軽いフルーツっぽい口当たりで、その後ろから梅みたいなジューシー感がこみあげてきた。飲み始めの段階では、木っぽい雰囲気がやや強く出ていてきついと感じる部分もある。前回はこれらが合わさって低音をなしたような飲み心地と評していたけれども、そういう具合に重心が低くなっていない感じがする。他方で香りは次第にパワフルになってきて、チョコレートと梅と腐った切り株系オーガニックが合わさって見栄え(香り栄え?)のする風采になってきた。前回は味が良かったというけど、今回は香りのほうが良いと感じる。このあたり、ボトル差なのか体調の差なのか。
 
 ※二日目。香りがますます立派なものになってきた。森の下草・腐った切り株系の香りと梅系線香みたいな香りが溶け合って、桐箱みたいな香りも合わさり、ブルゴーニュ赤、どこかの一級といった雰囲気。ただ、味のほうはちょっとタンニンがばさついていてまだまだ若そう&梅酸っぱさが突出している感はある。かつおだしみたいな、ブルゴーニュ赤ならではの旨さもあるにはあるんだけど、味のほうはやや雑というか円満とはいかないところがある。二日目のこれをもしブラインドで「どこのブルゴーニュ赤かあててみろ」とか問われたらきっと困っていたと思う。