北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1941】Torbreck GMS Old Vines Barossa Valley 2015

 
トルブレック G.M.S オールド ヴァインズ 2016  
 
 このワインはオーストラリア大手トルブレックが創っている知らないワイン。値段から言って、この価格帯にトルブレックはワインを創っていなかったはず。ということは、新たにつくられた低価格帯? そんなワインなのに、ラベルには「Old Vines Grenache Mourvedre Shiraz」と記されている。ぶどう品種がわかるのはいいとして、はて、Old とは。
 
 まず見た目。黒々としていてカシスリキュールめいている。さすがに本物のカシスリキュールに比べれば、青紫っぽさが少なく赤みが強いけれども。香りは、プラム系の香りがぷわーんと力強く漂ってきてほんのりベーコンの香りを伴っている。ローソクっぽい揮発臭も。これらが相まって、パッと嗅いだ感じだとローヌ地方、特にエルミタージュに似たつくりと感じる。
 
 口に運ぶと、これがまたアルコールの猛々しい、フルーツ&アルコール爆弾。フルーツ爆弾という言葉をワイン好きがよく使うけれど、こいつはフルーツーサングリアーリキュール爆弾といった趣で、吐く息にアルコールの熱が宿るような感じがある。じゃぶじゃぶとした果実味、おだやかなタンニン、きついアルコール、そして口当たりの滑らかさと、なんだか悪魔めいた飲み物という感じもする。
 
 新世界ワインの、この価格帯の濃い系品種にあって欲しいものが揃っているんじゃないだろうか。なんかいろいろあっておいしく飲んでいるうちに、なんと飲みきってしまった。ワインは立派だったけれども飲みきっちゃうのは良くない良くない。