アンセルミ サン ヴィンチェンツオ 2018
今回はヴェネト州のソアーヴェ・クラシコの名門、アンセルミの(ソアーヴェ・クラシコを名乗っていないけれども)実質ソアーヴェ・クラシコなワインを。4年ぶりの対峙(前回はこちら)
まず見た目。薄いレモン色をしていていかにもソアーヴェ・クラシコ系という感じがする。香りは、野菜エキス全開、ゆでたアスパラガスやカリフラワーを思わせるほんわりとした香りと台所洗剤系の香りがミックスしている。あと、ソアーヴェ・クラシコ系では珍しく、こいつからはパパイヤのようなくせのある香りもする。あれっ? こんなワインだったっけ?
ところが口に運んでみると、ほわぁ……と柔らかい風味が口のなかに広がって、そのあとからつばがこみあげてくるような潤い、伊豆の名産・ニューサマーのようなさわやかな果実味がさく裂する。そこに、温野菜系とパパイヤ系の香りが意外にもフィットしてひとつの世界ができあがっている感じで、良い。今日の夕食は豚のしゃぶしゃぶとモヤシ、菜の花のおひたし、鮭を中心とした軽い食事だったけれども、こういうのにソアーヴェ・クラシコは驚くほどかみ合う。すばらしいですね。
アンセルミ、久しぶりに飲んでみたけれども相変わらず良いソアーヴェ・クラシコだと思う。グローバルなトレンドから外れているせいで低価格のままだけど、そこらの安白ワインとは全く違ったクオリティだと思う。
※翌日は、パパイヤ風味が弱くなって、もう少し標準的なソアーヴェ・クラシコ系となった。これもまた良い。