北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1992】Cusumano "Disueri" Nero d'Avola 2018

 
ディズエーリ ネロ ダヴォラ 2018 クズマーノ
 
 このワインは、シチリアでお手頃なワインをどっさり作っているクズマーノのネロ・ダヴォラ。ただし平格ではなく、名前付きのちょっとだけお値段の高い品。ネロ・ダヴォラで品質が良いメーカーはグルフィなんだけど、グルフィは値段が上がってしまって買いづらい。で、クズマーノのちょっと良いやつを触ってみることにした。
 
 まず見た目。黒々とした赤ワイン、梅のいっぱい入った昭和時代の壺のなかみたいな色合いをしている。香りは、梅系線香にくわえてバニラやチョコレートのような香りを伴っていて、ちょっと加工してあるんじゃないかといったような。
 
 口に運ぶと、口当たりのしっとりしたワイン。後になって梅系の酸味がもわぁっとこみあげてくるけれども、口に飛び込んでくる時のしっとりとした味わい、もうこれだけで魅了される。若干の苦みとあまりきつくないタンニンも相まって、ワインの飲み心地の良さが際立っている。これはクズマーノの平格よりもはっきりと格上。「ちょっと黒っぽい、ボーヌ村名格のブルゴーニュワインです」と言われたら騙されそうでもある。ネットでワインの情報をみてみると、石灰岩質の土壌でつくっているワインだとのこと。樽を使っていじりまわしているわけではないという。じゃあ、自分じゃわからないけれどもミネラル質でもあるのかな? ともあれ、これはいいワインだ。これもアタリ。
 
 ※翌日は、果実味がいよいよ濃くなってきて、森の下草みたいな雰囲気も強まってきた。アタリをひいた時のパレオ・ロッソを思い出させるものがあり、価格帯を上回る挙動だと思う。これはもう2度ほど購入してみて、同じぐらい優れた挙動を示すのか確認してみたい。びっくり。