サンコム コート・デュ・ローヌ 2019
このワインは、ローヌでお買い得なワインを作っているサンコムのコート・デュ・ローヌ。このメーカーはもう少し格上のアルビオンという名前のコート・デュ・ローヌも作っていて、こちらのほうが少し安い。果たして違いが感じられるものか。
見た目はさすがに黒々としている。ブラックベリーな感じがして、それにふさわしいブラックベリージャムのような香りがする。少なくとも初手の段階ではあまり獣っぽくもない。少しだけ、和菓子のようなニュアンスの香りもあってなかなかいい。
口に含むと、少し薬っぽさを伴った、はじけるような果実味。数秒後、のどの奥にせりあがるような渋みが来てなかなか手ごわい。それと共にのどの奥からあまーい果実の風味が炸裂してくる。赤ワインを飲みなれていない人は辛くなりそうなワインだけど、馴れているこの身には、ちょっと渋くて若いけれども十分楽しめる内容となっている。豊かなボディに、あまーくてジューシーな果実味、薬や和菓子やカフェオレみたいな風味が混じり合って価格からいって全然よくできている。このメーカーでは格上の、アルビオンを名乗る品よりもかえっていいんじゃないかと思えるほど。さすがサンコム、お買い得。
※二日目は、ちょっと苦みが強まって和菓子のような雰囲気が衰弱してしまった。このワインは初日のほうがおいしくて飲み甲斐があったと思う。
