北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2085】Benjamin Leroux Blagny 1er Cru La Piece Sous Le Bois 2016

 
バンジャマン・ルルー ブラニー ラ・ピエス・スー・ル・ボワ
※リンク先はヴィンテージが異なります
  
続いて、「あまりお値段が張らない線でわかりやすくおいしいブルゴーニュ赤とかありませんか」とお願いした時にオススメされたのが、なんとブラニー一級の赤。このブラニーの赤は、以前にフェヴレが作っているまったく同じ畑のものと二回対峙していて(一回目二回目)、その時は好印象だった模様。以前にフェヴレのブラニー赤を頼んでいたことまでは覚えていたが、畑が同じで好印象だったことまでは覚えていなかった。ブラニー、お買い得感のあるマイナー地域なので期待度大。
 
まず、見た目はかなり黒々としている。ピノ・ノワールのなかではかなりカシス色っぽいほうで、グラスの向こう側が透ける感じではない。香りは、初手から森の下草とか腐った切り株とかいったタイプのオーガニックフレーバーが漂い、そこにもくもくとした果実香、熟成系ではなく濃厚な、カベルネフランから草っぽさを除外したのに似たような香りが湧き上がってくる。
 
口をつけてみると、これもまったりしている。さすがに若いせいかタンニンが残ってはいるし、それなり酸も立つからサクランボ的なところもあるのだけど、口当たりがまったりしていて、こくがある。そして香り立つ森の香り。フェノール系の熟成香とは無縁だけど、「やたら酸っぱくて革っぽい安ブルゴーニュ赤」とは一線を画した、森の栄養がエキスになったような飲み心地で鳩料理ともよく付き合ってくれた。若飲みして幸せになれるタイプ、なんだかレストラン向けだ。