北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2101】E.Guigal Cotes du Rhone Rouge 2014

 
コート デュ ローヌ ルージュ [2016] ギガル ( 赤ワイン )
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、フランスはローヌ地方大手ギガルが作っている一番ベーシックな赤ワイン。値段のわりにおいしかったと記憶しているけど、こいつはどうだろう。前回は2015年に2011年産を飲んでイマイチだったと書いている。今回は別のヴィンテージで6年が経過している。メジャーどころの同じ銘柄でも、つくられた年と寝かせた年数の違いがあるのはワイン道楽の楽しいところ。
 
グラスに注ぐと、透明度の非常に低い真っ黒なワイン。そこに少し赤茶色の気配があり、ローヌ的、それも少し年齢のあるローヌ的な色合いと言われてだいたいの人が同意しそうな感じ。香りは、雨にけむるチョコレート。その奥から、少し獣っぽさを帯びた濃ゆいジャム香がゆらゆらと。グラスの上のほうだけだと上品なのだけど、やっぱりローヌ的な獣っぽさはしっかりある。ま、それはいいのだけど。
 
口をつけると、よりくっきりと獣っぽさ、肉かハムみたいな風味が口のなかに来る。果実味のアタックはかなり強力、パンチ力がある。獣っぽさを帯びた果実パンチがぐっと来る。ただ、舌を通り抜けてのどに入っていく際にはそれほど果実パンチが残らず、きついアルコールが鼻と胃に抜ける。これは、すきっ腹で試飲してしまったせいもあるだろう。タンニンはそれほど気にならず、少し慣れてくると甘いカフェオレみたいな風味が気持ち良い瞬間もある。いやこれ、価格を考えたら結構いけてるワインなんじゃないか。ただ、製造から6年経ったギガルの平格ワインがどこでどれだけ手に入るのか、という問題はある。自宅で熟成? まさか! このクラスのワインを自宅熟成となると、防空壕みたいなでっかいやつが必要になるんじゃないか。ともあれ、このボトルはとても豊かで満足できるものだった。
 
※翌日も安定した飲み心地。すこーし酸が強くなったかもしれないけど、アルコールのきつさがまろやかになった感じで、スイスイ飲める感じになってきた。平日に飲むにはちょっとぜいたくな感じすらする。