北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2104】Les Grandes Vignes 100% Cabernet Breton 2019

 
VdF カベルネ ブルトン [ 2019 ]レ グランド ヴィーニュ
 
最近、ロワールでつくられたカベルネフランの赤ワインがちょっと気になり、今回は知らないメーカーのものを買ってみた。掌が三つ描かれ100%カベルネと書かれている。ヴィンテージは、2019。うわ、できたてじゃないか。大丈夫かな?
 
抜栓し、注いでみると明るい紫色、蛍光ペンの紫じゃないかと思うような色がどくどくとグラスに注がれていく。注ぎ切ってしまっても、どこか青紫系のカラースペクトルが感じられる。香りは、第一にあんこのような和風の甘い香りが来て、グラスに鼻を寄せると草原やハーブのようなカベルネフランらしい香りに変わった。ハッカやミントといった、一部の白ワインを連想するかのような香りもある。熟成赤ワインなんかとはぜんぜん違うタイプの植物香だ。これが、まっすぐに鼻腔に入ってくる。
 
口に含んでみると、酸味や果実味ではなく、これはなんだ……重み?口ごたえ? 自分でもちょっとおかしいと思うのだけど、「重いと感じるカベルネソーヴィニヨンやマルベック」あたりに感じそうなおもーい口当たりが待っていた。タンニンはさほど厳しくなく、とにかく口のなかでしっかりとした存在感があるのが特徴。口のなかにワインを含んでいると、まるで食べ物を欲張って口のなかに入れ過ぎてしまったかのような感触になる。なんだこれは。こういうつくりなのか、あまりにも若いからこうなのか。この存在感がいいとも言えるし、飲みづらいともいえる。味は悪くないんだけど、カベルネフランにしては変わった感じだ。明日はどんな姿になっているのやら。
 
※翌日は、もう少し口当たりのやさしいワインにはなった。とはいえ、しっかりとした存在感は健在で、超濃度の葡萄酒を飲んでいる感はある。決してまずいものではないけれども、なんだか自分的には打ち解けきれなかった。